放浪猫は今夜も考える

単身１年目の冬、なんとなく少しだけ奥歯がしみるなぁと感じだした。甘いものなんて食べていないし、おそらくジジイになったので歯槽膿漏だろうと思った。普通はそれで歯医者、ってことになるのだけど、歯医者でまともに治療したことは小学校以来３０年近く通ったことがない。何回も通わされるのが面倒で、全く足を向けなくなっていたのだ。
でも歯が痛い。それで、考えたのが「シュミテクト。」歯槽膿漏に効くという歯磨き粉だ。値段は普通の歯磨き粉の３倍以上していたけど歯医者の治療代よりは安いと思い、必死に朝昼晩と磨いた。とくに歯ぐきを。
　それから１年たったけど、まだ痛みは治まらず、とうとう鎮痛剤を飲むようになり、やむなく博多の歯医者へ。医者の診断は歯槽膿漏ではなく、親知らずが傾いて延びて隣の歯にあたり、その部分が虫歯になり、痛みが出ているんだとのこと。
心配していた歯槽膿漏は、１年間しっかりと歯ぐきを磨いていたせいか「しっかりとした歯ぐきをしていらっしゃいます」と助手の女性の方に言われた「年齢よりも若い歯ぐきですよ」とも。長年生きてきたけど、女性に歯ぐきをほめられたことは初めてなのだ。
ともかく治療を終え痛みもなくなった。もっと早く歯医者にかかっていればよかったなあ、と思い、ガンガン硬いものを食べていたら、今度は反対側の奥歯に痛みが・・・・ああ、まためんどくさいなあ、という思いと、また歯ぐきをほめられたい、との思いに揺れ動いている今日このごろである。

写真は先日、長野市に行ったときに食べた「るるも」という店のラーメン。この感想でも書こうと考えていたけど、特に何の感想も思い浮かばなかったので、歯医者のことを書いた。なんとなくどこの地方都市に行っても東京で食べられる、同じようなラーメンが出てくるような気がする。