2009年01月26日
残るラーメン店

もう2年前のことになるか、つくばシネプレックスに「UDON」という映画を見に行った。ユースケサンタマリアが主役で、父親のうどん屋を継ぐ、という話だ。映画そのものは、それほど感動もなかったのだが、見に終わった後に、何となく麺類を食べたくなった。それで向かったのは映画館の近くにある店。地元の人の話では相当昔から開いているらしい。赤い看板が目立っている。
平日の1時過ぎだったせいか、客はだれもおらず、年老いた店主と、年老いた奥さんらしい人、二人で切り盛りをしていた。
「ワンタン麺」を注文。注文を受けてから、店主は手慣れた風に麺をゆでている。やがてどんぶりにスープを入れ、ゆであがった麺を入れると同時に具を入れ始めた。
しかし、その様子を見ていた奥さんらしき人が店主に、何かささやいている。どうも店主は「ワンタン麺」ではなく普通の「ラーメン」を作っていたようだ。店主は流し台にざるを入れ、麺とスープを流した。「ラーメン」と「ワンタン麺」ではスープが違うらしい。特別に「ワンタン麺」を食べたいと思っていない私は、「そのままでいいのに」と思ったが、「間違ったスープは出さない」という店主の思いに心を打たれた。さすがに永く続く、つぶれずに残っている店だ。やがてスープが完成したらしく、どんぶりにスープを入れた。別にゆでていた「ワンタン」も完成したようだ。
その次に信じられない動きを見てしまった。店主はスープを入れたどんぶりに、流しから取り出した麺を入れたのだ。さきほどラーメンを作った時に一度ざるに捨てた麺をだ。
その後、捨てた麺を入れた「ワンタン麺」が私の目の前に出てきた。この店は最初に述べたように永年開いている店だ。その完全に伸び上がった麺を食べながら、「さすが残る店だ」とつぶやいていた。

写真のブタメンは残るラーメンだと思いますが、この「タン塩」はどうだろうか。まあおいしかったけど。子供が好きなんです。
体重 56.6kg 体脂肪16.5% 体年齢34歳