2010年01月27日
絵を描くということ

高校1年の夏休みの最後のころ、親戚の家に遊びに行った。一週間もいると田舎のことだし、特にすることもなくゴロゴロと過ごしていた。
すると、そのグータラとしている私を見て、親戚のおばさんが言った。「ねー放浪猫くん、ちょっと絵を描いてみない」
いきなりそういうことを言われた私は「えー絵ならお兄ちゃんのほうが上手いよ。僕は絵を描くのは好きじゃないし・・・」と戸惑いながらも言った。確かに兄は美術が得意だった。
おばさんは30代半ばだったろうか。小学5年生の子供がいたことを記憶している。その、おばさんは言った「ううん、そんなことはいいの、あんたの絵がいいの。書いてくれればおこづかいをあげるから」
「おこづかい」という言葉を聞いて、私は描いた。一生懸命に。記憶では親戚の農家の大きな屋敷を描いたと思う。
自分では満足したできであり、おばさんに渡した。するとおばさんは・・・
「あーこれこれ、この絵が欲しかったの、必要だったの。だってうちの子(小学5年生)は何度言っても夏休みの宿題の絵を描かなかったもの。あんたの絵ならちょうどうちの子供が描いた絵だといっても通用するから。あんたのお兄ちゃんの絵だと、大人が書いたとすぐにばれるからねえ」と言った。おこづかいの「千円」を渡しながら言った。
その後、高校一年生が描いた小学5年生の絵が金賞をもらったという話は聞いていない。
setuko様、昔の思い出です。トップの絵は私の子供が小学1年生の頃、書いた絵です。
Posted by 放浪猫 at 20:59│Comments(2)│スナフキン
この記事へのコメント
笑わせて、頂きました!
こういうのも、トラウマって、言うのでしょうか?
でも、今は、『子供みたいな絵』(うまへた)、流行です。
キッチリしたのは、流行らないのです。
息子さんのお父さん、すごく良いです♪
こういうのも、トラウマって、言うのでしょうか?
でも、今は、『子供みたいな絵』(うまへた)、流行です。
キッチリしたのは、流行らないのです。
息子さんのお父さん、すごく良いです♪
Posted by setuko
at 2010年01月27日 22:28

うちの子供の名前は「猫子」と言いますw。娘です。
Posted by 放浪猫 at 2010年01月29日 08:06
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